Re:ゼロから始める異世界生活 5巻 あらすじ
「もう、いいよ。―――ナツキ・スバル」―――エミリアとの最悪の別離より三日。逃げるようにして身を寄せたクルシュ邸で、レムの献身に甘え、心を腐らせていくスバル。そんな折、自分の在り方に迷うスバルの下へ、エミリアの窮地の報せが届く。
「そうだろ‥‥俺がいなきゃ、駄目なんだって。絶対」
『エミリアを救うことで、己の価値を証明する』―――昏い考えを胸に、周囲の制止を振り切りスバルはロズワール邸を目指す。だが辿り着いた懐かしの地でついに、スバルは本物の【悪意】と対面する‥‥。激動と波乱の第五幕。絶望と死の螺旋、迫る。
【感想】
エミリアと喧嘩別れした後、フェリスの治療を受けつつ、剣鬼ヴィルヘルムから剣の稽古をつけてもらいながら、クルシュ邸で過ごす日々。エミリアを救うためロズワール邸に引き返すも、魔女教徒の宿敵・ペテルギウス・ロマネコンティが現れ、またしても死に戻りのループが始まる。
ヴィルヘルムに剣を教わるとか、こういう少年漫画チックな修行っぽいシーンって個人的にすごく好きなんだけど、リゼロでは、修行でスバルが剣の腕を上げ戦闘力が上がり、必殺技を伝授され、という方向には進まない。「死に戻り」っていう奥の手があるもんだから、あくまでスバルの戦闘力は最弱でなければならない。魔法が使えたとしても、「シャマク」みたいな役に立つのか立たないのかよく分からないもの。
この巻はレムりんの巻といっても過言ではない。扉絵でも見開きでレムりん4ショットが描かれている。この巻でレムりんは、ズタボロになって2度も死ぬ。廃人になったスバルを守るために鬼化して血みどろの戦いを繰り広げたり、ペテルギウスにさらわれたスバルを助けに来るけど、逆にボロ雑巾のようにやられちゃったり、それでもスバルを逃がすために最後の力を振り絞ったりする所なんて、もう涙なくしては読めないよ。せっかく助かったスバルも巨大化したダイダラボッチ・パックに殺されちゃうんだけど。この段階ではダイダラボッチがパックとは分からないんだっけ。この巻のループは1回目も2回目もパックに殺されてるんだよね・・・。
1度目の死に戻りで廃人になっちゃったスバルも、2度目はレムりんの鬼気迫る献身からの死と、ペテルギウス・ロマネコンティへの憎悪によって覚醒。覇気を取り戻したところで、次巻へ続く。
ヒロイン・エミリアの登場はほとんどなし。これじゃヒロインの座をレムりんに取られちゃうぞ!
Re:ゼロから始める異世界生活 5巻
長月達平(著)、大塚真一郎(イラスト)
目次
プロローグ「その名は――――」
第一章「腐敗する精神」
第二章「動き出す事態とレムの意思」
第三章「絶望という病」
第四章「狂気の外側」
第五章「怠惰」
コメントを残す